前回の「超入門編」に続き、基礎編です。
この基礎編では、肝心のロックタンブリングの手順、用意するものについて記録していきます。
ロックタンブリング ファン(通称 ロック)さんから教えていただいた海外サイトや体験談の内容をベースにしております。
ロックタンブリングの手順を知ろう!
まず、基本の手順は「事前準備とステップ1~4」の工程になります。
※ロックさんから教えていただいた海外サイトRock Tumbler Instructionsを基本としています。
ちなみに海外サイトは全部英語なので、ブラウザの翻訳機能を使いながら自分なりに解釈してまとめてみました。
今回は必要最低限の内容でまとめていきますので、下記にまとめた内容で不明点、疑問を持った場合は一度海外サイトに目を通していただくことをお勧めします。
余談ですが…
amazonで出てくる研磨剤のセットの意味がようやくここで分かりました。
海外ではロックタンブリングって主流のようで、子供の知育玩具のようなピックアップのされ方もしていました。(ナショナルジオグラフィックだけで検索をかけるとさまざまな鉱物の商品が表示されるので心が躍ります)
事前準備と注意事項
まず、作業を行うにあたり注意事項があります。
研磨後の水は時間が経つと固まってしまい、洗い流すことができなくなってしまいます!
配水管が詰まってしまうので、水道には流さないようにしましょう。
水道に流す時だけではなく、バレル内に石と研磨剤を入れたまま回転させずにしばらく放置しておくと同様に固まってしまうようなので、作業が終わったら速やかに洗浄しましょう。
研磨剤は目が細かくなるほど舞いやすくなりますので、心配な場合は手袋やマスクを装着しましょう。
小さなお子様がいる場合は誤食や吸い込みに注意してください。
続いて、研磨を成功させるためにポイントをおさえておきましょう。
※バレルとは、石と研磨剤を入れる容器(材質はいろいろ)のことを言います。
大雑把な私は「だいたいでいいだろ~」といってしまう人間ですがひとつひとつの工程を丁寧に行うことで結果は変わってくるようです。
上記のポイントを忘れずに進めていきましょう!
続いて、タンブルする石を決めます。
目安を参考にバレルに応じて石の大きさを調整しましょう。
さらに、バレルに入れる石を上手に選別することで作業効率が上がります。
下記のポイントを参考に、石を選びましょう。
石の選別が完了したら、あとはバレルに入れて回すだけ!
バレルの準備ができたら、バレルの半分〜2/3くらいになるように石を入れます。
ここまでで、タンブル前の下準備が完了です。
それでは、タンブルしていきましょう!
ステップ1
粗目の研磨剤を使用して下地処理を行っていきます。
後々の仕上がりに影響する重要な工程になるので、次のステップへ進める石か、しっかりチェックしてください!
ステップ2
ステップ1よりも目の細かい研磨剤で表面をならしていきます。
7日間のタンブルが終了すると、乾いた石の表面はなめらかなつや消しになっているはずです。
石を調べてひびが入っていたり、破損していたりするものを探して見つかった場合はステップ1へ戻すか破棄するようにしましょう。
ステップ3
ステップ2より細かい研磨剤でさらに1週間タンブリングします。
1週間後には石の表面はなめらかになり、わずかな光沢がでてきています。
ステップ4
ステップ3より細かいグリッドでさらに1週間タンブリングします。
このステップが完了すると石に光沢が出るようになります。
- 「#3000」のアルミニウム粉末(ホワイトアルミナ)
約500g(1ポンド)あたり大さじ2の研磨剤を入れます。 - 水面が石の上部、すぐ下になるまで水を入れます。
- バレルを密封し、約7日間タンブルしましょう。
- タンブルが終了したら石を選別します。
まだ傷があったり光沢を得られなかったりした場合はステップ2に戻って再度研磨をやり直す必要が出てきます。
洗浄運転・バニシング(各工程終了後)
上記では研磨についての工程を説明しましたが、次の工程へ進むには洗浄が必要になります。
各工程後の洗浄運転
■研磨剤の量■
バレル3ポンドあたり 10ml~15ml / 小さじ2杯~大さじ1杯
■洗浄時間■
各工程ポリッシュの前に数時間から長くても1晩(12時間)
長くやりすぎるとその分石同士がぶつかり合い、各工程で出た艶に影響が出たりだ痕ができたりしてしまいます。
※水のみの洗浄運転は洗剤がある場合よりも石同士の当たりが強くなり、上記と同じように長くやりすぎると艶が消え、表面を傷つける場合があります。
■歯ブラシで研磨剤を落とす■
石の凸凹や穴・ヒビには研磨剤が入ってしまうことがあります。
研磨剤が入り込み、目詰まりなどが見られた場合はブラシでしっかりと落としましょう。
手間を省くためには、開始前の成形をしっかりと行ったり、ステップ1で可能な限り石の凸凹や穴を無くすようにしましょう。
バニシング
海外サイトではバニシングの方法も掲載されていました。
小さな粒子が石の隙間に入り込んでしまい、光沢が出ない場合があります。
そんなときは石鹸水でタンブリングし、光沢を得ることを「バニシング」といいます。
添加物や研磨剤のはいった石鹸は使用せず、不純物(アロエや研磨剤)が入っていない無添加素石鹸を使用しましょう。(サイトではアイボリー石鹸をオススメしています)
すりおろした石鹸を石約500g(1ポンド)あたり大さじ1/2をいれて1時間程タンブリングします。
各工程終了後にはバニシングをすると、仕上がりも一段と良くなります。
記録を残そう!
石の種類・開始日・使用した研磨剤と量・使用したメディア量・終了日と期間・結果などの観察記録を残すようにしましょう。
記録に残し、次回のタンブルに生かすことで成功確率があがるはず!
何度も繰り返すことで、見えてくるものがあるはずです。
1回1回が時間を要するものなので無駄や後悔の内容にしたいものです。
ロックタンブリングに必要なもの
手順を知ったところで、何が必要なのかおさらいしてみましょう。
石はお好みで、磨きたい石を用意してください。
※…食器用洗剤以外は、3セット(工程によって)準備できると、研磨剤の混入を防ぐことができます。
下記には私が購入したものと、購入を迷ったものなどいくつかピックアップしてみたいと思います。
バレル研磨機本体
購入する前に確認しておきたいのが、連続稼働時間や磨く石に応じたバレルのサイズです。
他希望があれば、レビュー等を参考にしながら自分の納得のいくバレル研磨機を選びましょう。
私が購入したのはこちら▼のバレル研磨機です。
まだ何を購入した方がいいかわからず、欲張った私は2つバレルがついてくるものを購入しました。
KITAYA ロックタンブラー 15LB バレル研磨機 TUM-1
-スペック-
★容量約1.354kg(3ポンド)のタンブラーが2つ付属←ここに惹かれました①
★替ベルト1本付属
★連続使用時間:8時間 (2週間連続使用しましたが問題なし、ただし自己責任で)
★速度調整可能:【最高回転速度】 約15m/分【最大回転数】 42rpm
★タンブラーは厚いゴム製のため、作動音は比較的静かです。←ここに惹かれました②
★中国製
バレル内はできれば八角形(オクタゴン)になっていたほうが流動性もあがるようですが、こちらはただの筒です。
よくみかけるバレル研磨機▼
音が気になりそうだったので保留になりました。
ナショナルジオグラフィックのすべてキットになったバレル研磨機▼
後々になって、ナショナルジオグラフィックの本場で使用されているバレル研磨機にすればよかったか!?と思いましたが、しばらくは15LBの欲張ったロックタンブラーで挑戦したいと思います。
研磨剤:炭化ケイ素とアルミナ
この研磨剤と、メディアの購入は何度も予算の計算をしてどれを買うべきか迷いました。
結局、必要な番手をそれぞれで購入することにしました。
- ステップ1 炭化ケイ素:#60と#80
#60▼
#80▼
- ステップ2 炭化ケイ素:#150と#220
#150▼
#220▼
- ステップ3 炭化ケイ素:#600
- ステップ4 アルミナ:#1000~#3000
#1000~のほしい番手の少量がなかなかみつからず、ちょっと少なすぎますが小分けのこちらを購入しました。(#8000まであります)
手っ取り早いのは、先述でも登場したこちら▼だと思います。
研磨剤:ポリッシュ
ロックタンブリング ファン(通称 ロック)さんから教えていただいた超鏡面コンパウンドです。
メディア
さて、これまたメディア選びは難しくて、購入するまでになにを選べばいいのか本当に悩みました。
小分けで販売しているところも少なく、大手ECサイトではなかなかの大容量でいいお値段。
たまたま発見した販売サイトが、有限会社 野沢製作所 様であります。
さまざまなメディアを1kg~購入することができます。
いくつかピックアップしていましたが、私は隙間を埋めることを重点に考えてチップトンの「CRP」「HPR」を購入してみましたが、在庫であるサイズだとちょっと小さすぎるかもしれません。
洗浄用に「FX-06」の粉末コンパウンドも購入しました。
まとめ
いかがでしたでしょうか、以上がロックタンブリングの手順です!
ほとんど海外サイトを参考に日本語にしたようなものなので、ところどころ違ったりするかもしれませんがご容赦ください。
この手順をベースに実践を積み重ね、最良なロックタンブリング方法を見つけていきましょう。
また、作業中の安全確保、石の破棄や排水時は周囲の迷惑にならないように気を付けましょう。
楽しいロックタンブリングライフに一歩近づけますように★
そして、私も作業ポイントをサボらずに几帳面になれますように★
次回は実践編です!
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